5月の第二日曜日は“母の日”とされています。
この日はお母さんに日頃の感謝を込め、カーネーションを贈る風習がありますね。近所の花屋さんの店頭には赤やピンクのカーネーションが並んでいると思います。
友人の花屋さんは、母の日の前になると配達が大変だと言っています。二月のバレンタインはお菓子メーカーが、12月の大晦日はおそば屋さんが、5月の母の日は花屋さんの稼ぎ時です(笑)
 
葬儀屋的には母の日はあまり関係ありませんが、亡くなった方がお母さん(もしくはおばあちゃん)で、母の日が近かったりすると、ご家族にはカーネーションを手向けてもらったりします。ご家族は看病疲れや葬儀の事で頭は一杯です。母の日のことは忘れているんですね。そこで
「カーネーションをどうぞ」
と言われると
「ああ、母の日!!」
となって喜んでいただけるのです。
葬儀屋は実務的なものも勿論こなしますが、こういう精神的なケアも大事な仕事だと思います。亡くなっていようがそこに居なかろうが親は親。誕生日や結婚記念日も消える事はありません。どういうカタチでも感謝(というか返謝)は出来ます。要は気持ちの問題。
「あとでやろうと思っていた」
「いつか言おうと思っていた」
では遅いのです。いま、なのです。
 
日本香堂さんが“母の日参り”というのを推奨しています。
亡くなった母親の事を想って、良い香りのお線香をもって墓参りしましょう、というものです。新しい文化が始まるのかもしれません。
http://www.nipponkodo.co.jp/inori/mother/
 
ちなみに六月の第三日曜日は“父の日”ですが、どうもこちらは母の日に比べて浸透していないと感じるのは私だけでしょうか?とかく父というものは肩身が狭い。それが男というものの性(さが)なのでしょうかね。。(涙)
人はみな母親から生まれるので、そこは仕方ないのでしょう。
ありがとう、母ちゃん!!
誰も書かなかった葬儀のお話・・『母の日』編