いよいよ梅雨本番ですね。 九州から四国にかかる雨雲が気になります。大雨にはくれぐれも気をつけてください。
葬儀は天気を選びません。 雨だろうが風だろうが、雪の日だって葬儀は行われます。 出来れば晴れてくれたらありがたいのですが、そうは問屋が卸しません。 ・・・・・ 先日も非情な雨が・・・ しかもよりによってこれから出棺という時にザーッと降り出しました。 スマホを片手にしたお客様から 「この雨、後10分くらいしたら止むみたいですよ」 と言われましたが(ものずごい文明の利器!) 公営の火葬場は時間にとても厳しく、遅れようものなら始末書?ものです。 担当の私は一瞬考えましたが定刻での出棺を選択。傘をお客様に配り、出棺していただきました。雨のなかで申し訳なかったのですが、遅れるよりははるかに良い。一つ遅れると、全てのスケジュールが狂います。 葬儀は時間との対決なのです。 ・・・・・ 雨の日の葬儀では、ほとんどの方が傘を持って来られます。それ自体は問題ないのですが、困るのは取り間違いです。 帰る時になって 「あ-、私の傘が無い!」 となります。誰かが持って行ってしまうのですね。 その場合、葬儀屋サイドで何本かストックがあるので、それを使ってもらったりします。 簡単にできる取り違い予防策としては『輪ゴム作戦』が有効です。輪ゴムで友人の傘などと数本を、柄のところで括ってしまいます。数本まとまったものを絶対に取っていくことはありません。これは輪ゴム一本で出来ます。 色のついたバンダナやハンカチみたいなのを結ぶのも有効です。傘に名前なんか書いてあったって見えませんし見ません。一目でわかることが大事です。 私だったら傘立てには入れません。絶対に人が来ない場所や人気のない看板の裏などに立て掛け、他と交わらないようにします。折りたたみの傘ならばビニール袋一枚あれば持って歩けますね。持ち歩くに叶う防犯対策はありません。 あと高級傘を葬儀場に持ってきてはいけません。不特定多数が出入りする場所なので、どんな人物が出入りするのかわかりません。中には高級傘を狙って盗む輩もいないとも限りませんから怒。 ・・・・・ 親戚の方の傘ならば、控室で保管することは可能ですが、一般のお参りの方の分までは手が回りません。そこは自衛していただく他ないのです。 葬儀に行ってつまらない思いをしても、それこそつまらない。 知恵を出して梅雨を乗り切りたいものです。  
誰も書かなかった葬儀のお話 『梅雨と雨傘』編