友人のお父さんが急逝しました。
75歳ということですが、料理店をやっておりまだまだ現役で働かれていました。
お父さんが料理長、友人がマネージャーとなって二月からリニューアルしたばかり。
友人はお店をどうやって盛り上げようか私にしょっちゅう電話を寄越しました。私もその都度いろいろアイデアを提供して、
「じゃあ今度食べに行くよ」
と言っていた矢先の出来事。
その日は休みでベッドで横になっていたのですが、夜になっても起きて来ないので友人が心配になり見に行ったら、もう亡くなっていたといいます。
 
変死なので一応警察が入りましたが、事件性は無いので検視後にお身体は家に帰りました。無言の帰宅。
夜中でしたが私も警察まで飛んで行き、寝台車も手配して帰宅のお手伝い。友人の体は極度の驚きと緊張感で全身カチコチ。こういう時はどんな言葉よりも実際に顔を見せ、背中を擦ってあげたりするのが有効のような気がします。
職人さんは仕事中の写真がほとんどありません。たまたまぐるなびに載せるというので、料理長の写真を撮ったのがあったのでそれを遺影にします。私はほかに担当現場が有ったので、その日はほぼ寝ずに一日中走り通し。式場の下見と支払いも済ませ、葬儀の手配もなんとか完了しました。こういう時、携帯電話とブルートュースイヤホンは本当に有難いです。
 
「いつ死ぬか分からない」
私も口ぐせのように言っていますが、料理長がまさにその通りでした。生涯現役・・憧れの生き方です。
本番が近づきます。友人やご家族の意志を尊重しつつ、料理長の“スターティングオーバー”をお手伝いします。
 
皆さん、どんなでも良いので写真は撮っておいて下さい。
そして・・
どんな事も起き得るということは心に置いて欲しいです。合掌=
*友引毎に更新
誰も書かなかった葬儀のお話・・『生涯現役』編