一般的に“友引”は火葬場は休みです。なので友引の前の日(業界用語で“ビキマエ”)はお通夜がないので、葬儀関係業者はこのビキマエに出かける予定を組みます。
友引に火葬場が休みだと、その翌日(業界用語で“ビキアケ”)は火葬場が混みます。
「あ、今日は混んでるなあ。ビキアケだから仕方ないか」
などと私たちは言います。
 
友引は火葬場がまったく休みかというとそうでもなく、火葬炉や施設全体のメンテナンスをしています。人間には強烈な脂分があるようで、メンテナンスをしないと火葬炉がもたないと聞いたことがあります。
火葬がどんなに混もうと、一つか二つ必ず使っていない火葬炉があります(何かあったときの予備的措置なのでしょう)
 
しかし最近の火葬場は、死亡数の増加に伴い友引も開く所も出てきました。
横浜市営斎場は、4つある火葬場が持ち回りで一ヶ所は友引に稼働していますし、二ヶ所ある川崎市営斎場(川崎は“斎苑”と呼んでいます)も、月に一度の友引稼働を試験的に始めています。
死亡数増加に伴い、火葬場の稼働と安置施設の増設は急務と思われます。
 
ただ、お寺様はだいたい
「友引に葬儀をやるのはやめましょう」
とおっしゃるので、そのあたりご家族や火葬場との調整をつけるのが葬儀屋の仕事でもあります。
仏滅に結婚式をする方が少ないように、友引に葬儀をする方も少数派です。
 
友引の火葬場は比較的空いていますので、私はキライではないですね。
「仕事に好きも嫌いも、曜日も友引もないっ!」
が持論の私です笑。
*友引毎に更新
誰も書かなかった葬儀のお話・・『友引に火葬する話』