葬儀において、BGMの使い方が進んでいるなあとは思っていません。まず都内でよく利用される博善系の式場については、大音量で音楽を流すことが禁止されております。壁一枚で隣の式場なので、下手をすると隣の式場のお経が聴こえてきます。(素晴しいお声のお坊さんだと、2現場分拝むような感じになります) ですので音楽を流すとなると式場を借り切るか、単体の式場での施行となります。式場を持っているお寺さんもありますし、葬儀社所有の会館や町内会館を借りる手もあります。公営の式場は結構分厚い壁をもっており、比較的音楽は流しやすいと思います。私は音楽が人に与える影響は大きいと考えますので、故人様の好きだった歌手などを伺って、なるべく流してあげたいと思っています。石原裕次郎・美空ひばり・三橋美智也・・・落語のCDを流したこともありました。(阪神タイガースが好きだった私の父の時は、あの“六甲おろし”のトランペットバージョンをバックに出棺しました。これしかないってくらい我ながら良い選曲でした。味があって実に良かったです)。 音楽って結構頭に残るんです。ご自身の葬儀を考えるとき、写真や金額面もそうですが、ぜひ流す音楽も考えてもらえたらと思います。私はThe Beatlesが好きなので、私の葬儀の際はそれこそ一晩じゅう流していて欲しいですね。出棺はぜひ『Get Back』でお願いします笑。「帰れ!帰れ!お前のいた場所へ〜」で出棺です。かっこいい〜!ブルース・リーの映画音楽もいいですね。『ドラゴンへの道』から『死亡遊戯』のメインテーマなんか流れたら・・・柩の中で盛り上がってしまい、それこそきっと生き返りますよ。これが『ロッキー』ならトレーニングを開始することでしょう。いつまでたっても死ねません笑。 私が言いたいのは、葬儀のことは健康なときしか考えない、考えられないのです。これが実際に危篤/重篤になったり大けがを負ってしまったら、まず考えないのです。葬儀を考えるってことは、精神的には平穏な証拠です。いまを受け止めているということだと思います。これが家族間でできたら素晴しいです。死後に顕著になる遺産の話も健康なうちにすればいい。争いが減りますよ。下手に隠したり誤摩化そうとするからあとで泥沼化する。葬儀って本当に人間性が出ますから。「この家族、仲悪いな」とか、一発で見て分かります。 ・・話が逸れました。音楽の力はバカになりませんよ。さあ考えよう、自分自身のらすとみゅーじっく〜(考えたい人だけで結構ですが)
葬儀のBGM