池中玄太ネタをもうひとつ。

好きな話のひとつに、玄太一家が野生の鶴を見に北海道に行くエピソードがあります。亡くなった先妻・鶴子(丘みつ子)との約束=「鶴を見せる」を果たすため、娘三人と真冬の北海道へ行く玄太たち。雪原のなかで鶴が現れるのを待ちます。そして鶴の鳴き声・・・

玄太は夢中になってカメラのシャッターを切ります。彼はプロのカメラマンなのです。鶴子の一周忌を兼ねて、娘たちを北海道へ連れてきたのです。繰り広げられる鶴の美しい舞い。

玄太は懐から鶴子の位牌を出し、鶴を見せるのです。

「見えるか、鶴子。綺麗だろ?素晴しいだろ?」

愛する妻と同じ名前の鳥。鶴子は鶴を見たことがなかったのです。家族四人が雪道を楽しそうに歩く場面でこの回は終わります。とてもいい話でした。挿入歌の『鳥の詩』も効果的に使われます。『鳥の詩』は阿久悠作詞・坂田晃一作曲の名曲です。杉田かおるさんが歌いますが、西田敏行さんが歌うバージョンもあって、それもまた良いんです。こういう歌、なくしちゃいけませんな=

池中玄太 その2