『老いの入舞』という言葉をご存知ですか?年を取ってからする舞のことで、世阿弥の言葉です。意味は“経験を積んでもそれに安住せず、最後に行う創造的な仕事”のことだそうです。

入舞・・言葉は知らなくても、どれだけの人が“最後に行う仕事”を意識しているでしょうか。いまのこの瞬間の悦楽で終わっていませんか?その行き着いた果てが原発事故じゃないですか?なんでもあと回しあと回し。そのツケは次世代が背負います。

私も“入舞”を意識しだしました。猛烈に動けるのがあと10年、そのあと10年は思慮深く動いたら、あとは天命でしょう(そこまで生きられたらの話ですが)。そうなると身体もガタがくるし頭も回らなくなります。老いは防げない。不老不死なんて愚の骨頂だと私は思います。

人は死にます。例外はありません。それが今日なのか1年後か50年後かの違いだけです。その限りある命で花を咲かすのです。もしくは自分は種となり、誰かがその種を咲かすのです。いま自分が何をするべきか、本当に各々が考えたら、この国はもっと良くなるはずです。

あなたの『入舞』はいつ行いますか?

入舞