葬儀の際、困るのはご家族の仲が悪いパターン。 「◯◯(名前)さんに聞いて」 「その件は△△さんで」 と、家族間をたらい回しにされて結構困ります。そのお二人の間で会話がないのです。意思疎通はスムーズが有難いです。 葬儀屋はそのご家族に会ってから1.5秒で雰囲気を悟ります。良い家族かバサバサなのか?故人は愛されているのかそれとも・・?その後5秒もすれば家族間の力関係、誰と誰が仲が良いか悪いか見抜きます。会話を聞けば一発で分かります。そんなものなのです。 ですので我々葬儀屋は“喪主”(いわゆる葬儀で一番偉い人) もしくは“施主”(喪主が何らかの理由で判断することが難しい場合に、喪主に代わって葬儀を司る人) の意志を最優先します。その他の人の意見や希望は基本的に聞きません・・というか、聞き流します(だってその人がお金を出す訳ではありませんから)。 喪主様・施主様・ご家族、が最優先です。ほかは後回しです。申し訳ありませんが。 言われて困るパターン、ほかには親戚の方からの 「どうして葬式をしないの?」 の質問。いまは「火葬式」といって、葬式をしないで火葬(荼毘)だけで済ます方も多くなっています。たしかに費用は安く済みますが、多くの方は故人とお別れは出来ませんし、あっけないはあっけないです。でもそれは喪主様がそう決めた訳で、我々に言われても困るのです。 私らだって葬式をしたい。心情的にも商業的にもそうです。でもお金もかかってくるし、負担するのは喪主様なので、判断は喪主様がするしかありません。それでも厚い気持ちの親族などは 「葬式しないなんて□□ちゃんが可哀相・・・」 と、電話の向こうでさめざめ泣いたりします。気持ちは分からなくないのですが、それを私に言われても・・の世界です。 そう思われていることは事実でしょうから、喪主や施主になる方はそのあたりの親族の感情も考慮して、どんな方法で親を見送るかを考える必要があると思うのです。 人間は社会生活の生き物なので、葬儀も家族だけの為じゃないってことなのでしょう。故人の関係性を考えてあげることも残されたものの仕事なのです。
誰も書かなかった葬儀のお話『それを言われても・・編』