『お遍路』についてお問い合わせが幾つかありましたので、ここで少し紹介したいと思います。
お遍路・・・四国にある八十八カ所の霊場を巡拝する旅を指し、『お四国』とか単に『遍路』などと呼びます。旅そのものをお遍路というし、その旅をする者を四国の方々は『お遍路さん』と呼んであたたかく見守って下さいます。
霊場を開いたのは弘法大師(空海)で、衛門三郎という長者が弘法大師のあとを追って四国じゅうの霊場を回ったという話が伝わっています。
行程は1200キロとも1400キロとも(通る道によって変わります)。だいたいが舗装された道を歩きますが、時に“遍路道”と呼ばれる歩きでしか行けない道があり、これが歩き遍路の醍醐味です。宿は点在する遍路宿(民宿)かお寺がやっている宿坊、近隣の宿泊施設や遍路小屋などを利用します(歩きだと行程が体調や天候に大きく左右されるので、その日の午後になって歩ける距離を考慮して泊まる場所を決めます)。お遍路というとあの白い衣装を思い浮かべますが、必ずあの格好をする必要はありません。しかし杖はお遍路の証、絶対に必要です。
車やバス・電車・バイクや自転車とありますが、わたしはぜひ歩きを勧めます。2〜3ヶ寺でも歩いて欲しいです。歩けることが健康の印であり、生きている証だと思うのです。地元の方ともふれあえますし、思いもがけない出会いがあります。お寺からお寺を歩き、般若心経を読んで納経帳に墨書朱印がふえていくと「あ〜、お遍路やってるんだなあ」と思います。
お遍路は最高のセラピーです。喧噪から離れ、自分と向き合える空と道だけの世界です。お時間と気力があったらぜひ歩いてください。気力さえあれば、あとはなんとかなりますから笑。
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