「友引に葬儀をして良いのですか?」=よくご葬家(葬式を出すご家族のこと。“ご喪家”と書くことも)から訊かれます。 カレンダーを見ると、日にちや曜日の下に“友引”だとか“赤口”“大安”などと書かれていますね。これが六曜(ろくよう、りくようとも呼ぶ)で、暦注(れきちゅう=暦に記載される日時や方位の吉凶・その日の運勢などの事項)のひとつです。 六曜は先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口の六つからなります。それぞれに特長があるにはあるのですが、仏教とは一切関わりがありません。“仏滅”はもとは“物滅”ですし、“友引”はもとは“共引”と書きました。かの親鸞上人は「日の吉凶を決めるのはよくない」とこれを否定していたといいます。 日本人はどうもこういうのが好きな人種のようで 「今日は大安だから◯◯しよう」「仏滅だから◯◯するのはやめよう」 みたいなのがあるかもしれません。それは各人の考えなので否定はしませんが、思い立ったとき、機が熟してチャンスがきたら即刻やるべきです。人生は悠長にできるほど長くないと私は考えます。 友引に火葬場が休むのは火葬炉を休めたりメンテナンスのためです。人間の脂分というのは強烈らしく、結構マメに手入れをしています。横浜市など自治体によっては友引でもバリバリに稼働していたりします。 しかしもっと大事なことは、友引があるのは前の日に葬儀屋が飲みに行くためです(笑)。統計的にも友引は葬儀は少ないです。なので友引の前の日(=“ビキマエ”と我々は呼びます)はお通夜がないのです。たまには羽根伸ばしてもいいでしょうよ・・・
六曜のこと