某大型家電店に行って驚きました。

昔ながらの携帯電話の売り場はスマホに駆逐され、隅に追いやられています。私はここまでのスマホの台頭には正直驚いています。私がスマホを快く思わない理由は、私の周辺で「スマホに変えて良かった!」という人が全くいないからです。一人くらいいても良いのに見事に皆無で、みんなスマホへの何らかの不満を抱えながら使っています。曰わく「バッテリーが持たない」「暑さに弱い」「耐久性がない」・・では携帯電話のほうがよっぽどいいじゃないかって思うのです。申し訳ないですが、私の携帯電話はそのすべてをクリアしています。色も気に入っていて、無いのはつまりパソコンの機能です。でもそれはパソコンで行えば良いのであって、何もかも求めるとつまりは何ものでもなくなってしまうのです。

かつて女子高生に受ける飲料水を作ろうとあるメーカーが、女子高生から広く意見を取り入れて作ったところ、逆に大して魅力のない商品になってしまいました。これは非常に怖いことです。人の意見を聞かないのも良くありませんが、そればかりに振り回されるのもいけないのです。作り手の想いやメッセージ、こだわりが買い手の心を打つわけで、そのままその通りが必ず胸を打つのではないのです。

かつて携帯電話は、その個々の個性をバンバン発信していました。この機種はこれがすごい、こっちのはこれが出来る・・売り場を歩くだけで楽しかったものです。しかしいまはまさにドングリの背比べ。みんなそこそこなので、魅力もそこそこです。現代日本を象徴しているかのようです。もっと突き抜けてもらいたいと思います。

「1ヶ月充電無用のバッテリー」とか「大音量スピーカー付き」とかね。ボタンが3つしかないとかもいい。特長が欲しいのです。携帯電話の機能ってほとんど使わないし、年を取るほど機能なんて使いこなせないんだから、どんどん特化してスマホに差をつけてもらいたい。所詮スマホなんて携帯以上、パソコン以下の『半端者』なんだだから・・・

スマホ人気に思うこと