ある葬儀での話。参列した高齢の女性が、式の途中で
「気分が悪い」
と、式場外に出られました。
外の椅子で休まれていて、それを見守っていましたが、急にフラフラっとされたので皆で控室にお寝かせました。
葬儀式場というのはあまり細かいエアコンの温度設定ができない場合が多く、式場によっては管理室で一括で温度設定されていたりします。
今は梅雨の時期でもあり、その日は私も場内がやたら空気がこもるとは思っていました。
サーキュレーター(写真)などで空気を循環させればまだよかったかもしれません。
幸いその女性は少し休んで回復し、無事に帰路に着くことができました。スタッフ皆で胸をなでおろしたのは言うまでもなりません。
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そこで思うのは、葬儀でお見送りしたいと思うのは結構なことなのですが、自分の体調や体力にはもっと慎重になっていただきたいのです。
ただでさえ葬儀会場というのは線香や抹香の煙が出るし、空気が澄んでいる場所とはとても思えません。
ましてや不特定多数の人間が出入りする葬儀会場・・どんなことが起こるか、私にだってわかりません。
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ガラッと環境が変わる場所で、親戚や友人知人とのお別れをするのだから、精神的負担も大きいはずです。
今回は無事だったからよかったものの、ともすると救急車・・いや、それこそ私たちの出番???
・・いや、それ以上は書くのをやめましょう。
 
でも実際今回のケースも救急車を呼ぼうか考えました。
「いよいよこのiphoneで119をかける時がきたか!」
と思いました。
何かがあってはいけない。無事故で終わるのが良い葬儀の基本です。
喪主様も
「無事でよかった」
と胸をなで下ろしていました。ご自身が主宰の葬儀で〝万が一〟があっては辛いのです。
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昔、心臓系の持病を持つ方が焼香を待つ間に倒れて、救急車で運ばれたことがありました。
高齢の方の参列が増えれば、そのようなことも増えて行くことが予想されます。
命と引き換えに葬儀に来るなんてとんでもないこと。まずはご自身の身体を一番に考えていただきたい。
 
ご自身の健康はご自身で守るしかないのですが、私は私で湿っぽい季節には自前のサーキュレーターを式場に持って行こうと思います。
最善を尽くせば、それより先は神のみぞ知ること
二度と今回のようなことがないようにしたいと思います。
誰も書かなかった葬儀のお話 『年配の方の参列』・・編