この歌、とても好きです。曲も秀逸ですが、詞の完成度が素晴しい。それを沢田さんの表現でうまく体現できていたと思いましたが・・ この曲の作詞家・沢ちひろさんが「曲のイメージを損ねた」と沢田さん側を提訴しました。バラエティー番組でこの歌を替え歌で歌ったり(その時点で信じられないのですが泣)、さも自身の体験から生まれた歌であるかのように沢田さんが語っていたと言います。(実際は作詞家・沢さんのお母さんが亡くなった時のことを書いたそうです)。 実際は去年発売の沢田さんのCDに収録された『会いたい』の曲タイトルと歌詞が勝手に追加変更されたことへの提訴(著作者人格権侵害)だそうです。かつての『おふくろさん』騒動で森進一氏と作詞家(それにとどまりませんが)川内康範氏との確執を思い出します。こちらは曲中に森さんが歌詞にはない台詞を入れました。 やはり思い入れのある曲ってあるものです。例えばWじゅんの『いとしい娘(あなた)たちへ』を替え歌で歌われたら、作詞をしたあべじゅんさんも作曲の私も絶対にいい気持ちはしません。それを「歌を広くアピールしたいから」と言われても、事前に許諾を求められたら間違いなく「ノー」です。あれはあれで完成なのです。詞やタイトルは動かしてもらいたくないのです。   物事の“質”ってあります。いじってもいい“質”とそうではない“質”がある。沢田さんはそれを踏み込んでしまった。そして謝る機会/場面を間違った(ここは森進一氏も同じ)。 著作者のチカラは大きいのです。人間は感情の生き物ですから、一度こじれた感情は簡単にはほぐれないと思います。あとは誠意しかない。 『会いたい』の今後に注目します。
おふくろさん騒動、再び??